パズル作家は解き手としても一流?

世界パズル選手権(WPC)というパズルの大会があります。

世界中から選手が集まり、パズルを解く能力を競い合います。30年くらいの歴史があり、日本は第1回から参加しています。現在は約30ヶ国くらいの参加のようです。

当初はパズルだけでしたが、ナンプレ(数独)の人気が世界的に高まったことにより、WSC(世界数独選手権)も毎年開催されるようになりました。

キンピラ工房

最近は同時開催のようです。

各国からは4人の選手でチームを組み、団体と個人のそれぞれの部で覇を競います。解く問題は当然パズルですが、中には団体で解く問題も用意されます。

WPF(世界パズル連盟)という団体があり、そこに所属している国(チームもあるようです)が参加し、その所属国が持ち回りで開催しています。

ただ、日本で開催されたことはありません。これは、WPFに属する国はヨーロッパの国が多く、日本まで来るには費用がかかりすぎるのと、開催国はそれなりに費用負担があるわけですが、スポンサーを獲得できないような大会(世界大会と呼ぶには小規模すぎる)であるため、費用負担をまかなうのは不可能というのが大きな理由です。

キンピラ工房

私はこのWPCに第3回と第5回の2回、日本チームの一員として、選手として参加したことがあります。

WPC初期の頃、日本から参加する選手4名は2人が選考会を経て選ばれた人、2人はパズル作家という時代がありました。当初、日本の選考会は世界文化社の主催事業であり、そこに縁のあるパズル作家が選ばれていました。

現在はおそらく作家枠はないはずです。そう、2人ずつの枠を作家枠、読者枠なんて言い方も当時はしていました。

そんな関係で2度ほどお声がかかり、連れて行ってもらったのです。なんと、参加フィーや滞在費は世界文化社持ちでした。なんて恵まれた…。

えーと、ずいぶんと長い前置きでした。

作家陣よりも読者陣のほうが成績がよい傾向にあったと思います。(2度目の参加になった第5回WPCではいちおう私が4人の中で最上位でした。自慢かっ!…といっても個人戦15位ですが)

今回のテーマですが、パズル作家がすぐれた解き手かどうかといえば、

キンピラ工房

イコールとは限らない

まあ、ご想像のとおりでしょうか。

持論ですが

「解けるパズルは作れる」

と考えています。

つまり、多くの種類のパズルを作れる人はそれだけ多くの数のパズルを解くことができると言えます。(当然ながら、クロスワードしか作りません!というパズル作家もいると思います)

多くのパズルを解ける人がすぐれた解き手かというのは議論の余地があります。そもそも解き手としてすぐれているかどうかはパズルの大会で上位に入る人なのか(スピード重視)、たくさんの種類を解ける人なのか、難しい問題を解ける人なのか、から始めないといけません。

パズル作家のうち、おそらく一人も漏らさず作家になる前には解き手だったはずです。ほとんど問題が解けないのに、作ってみたらいい問題を作れた!はあり得ないことではありませんが、ちょっと考えにくいことです。

というわけで、作り手の仕事をするくらいなら解く力もある程度有しているのは間違いないでしょう。ただ、優れた解き手とまで言えるかは不明、ということです。

やっぱり…な結論で、すみません。

ちなみに、日本の大会や世界の大会をみた実感としては、選手としてすぐれた解き手はいます。別格な感じです。どんなところにも一流という人はいるんですね。

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